『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
2月5日  「ベニヤ板の飛行機をつくった」
「木野君、事業はその気になれば不可能なことでも、指導者の
一念が変われば、可能になるものだよ」。
幸之助は、戦前、軍の強い要請で、ベニヤ板の木製の飛行機
をつくらされました。
昭和20年1月、1年あまりの期間で第1号機を造り、それから
終戦までの7ヶ月間で、あと2機を生産、時速320キロで飛ばしました。
「家電の製品も、戦争の武器も、作るものには変わりない。
その製品にどれだけ人間の美しい魂を入れることが出来るかが大切だ」
と、幸之助は考えていました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
2月4日 「経営のコツは対話にある」
 幸之助は、創業の当初から、時間を見つけては、
社員との懇談を随時、頻繁に実施していました。
 やがて、各事業場の責任者を中心に、
「職場茶話会」へと拡大していきました。
「木野君、事業は一人で出来へんで。仕事は社員一人との対話から始まるんや。
対話から始まって対話で終わるんや。覚えておきや」
 事業成功の基本は一人ひとりとの対話にある、と教えられました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
2月3日 「鬼は外、福は内は、成功の祭典」
人間の体は、一日100万個のリンパ球で守られています。
「災いは千里の内より攻め来たる。幸せは万里の外より招き寄せ」
と、仏典にあります。
この鬼(悪条件)を外に追い出し、環境を整備して、外からのお客様
(幸せ)を、心から接遇して、初めて人生に勝利することが出来るのです。
成功は、自分自身の内なる改革からです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
2月2日 「仕事がうまくいかない時」
 死んでしまいたいと思うほど、仕事がうまくいかない時があります。
こんな時は、何をやってもいまくいかないとあきらめてしまう。
幸之助は、
「そのあきらめが失敗者をつくるのだ」
 と言っています。
 何か事をなそうと決意すると、それをさせまいとする働き(魔)
 が出て来たと腹を決めて、前向きに真正面から、四つに取り組んでいけば、
自然と強い一念がおこってきて、必ず良い答えが出るものです。
 

『松下幸之助に学ぶ 指導者の三六五日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の三六五日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
2月1日 「考えても『答えの出ないこと』がある」
 考えて、考えて、考え疲れていつも間にか、
 うとうとして眠ってしまうことがある。
 目が覚めても答えが出ない。そんな時、頭で考えるのをやめて、
 今与えられている仕事に没頭して夢中になっている時に、
 ふと、どこからか答えが出てくることがある。
 日頃の勉強(知識)と情報が知恵となって答えを出してくれるのです。
 幸之助は、
「これが人間の一念の妙味だと思う」
 と言って笑顔を浮かべていました。