『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
11月21日 「素直の初段」
「君な、素直な初段になったで」
幸之助は、真々庵に行く車中で喜んでいました。
PHP三〇周年の記念日です。
素直な心になれば、すべての真実が見えてくるのでしょう。
幸之助の判断はいつも間違っていませんでした。
何事にも素直に取り組んでいけば、そこから新たなものが
生み出されてくるのです。
「木野君、早く君も素直の初段になれ」
いまでも天国から言われているような気持ちです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
11月20日 「自動販売機と同じ」
品物を売って、代金をいただくだけなら、自動販売機と同じです。
これは幸之助の変わらぬ信念です。
お客様と心を通わす、物心一如の商売こそ、真の商売です。
商売は、機械で出来るものではありません。
答えは一つではないのです。心のみが、人の心を動かすのです。
商いは心です。喜びと、新しい変化を相手に与えてこそ、
本当の商売と言えるのです。
お客様と心を通わせてこそ、真の商売です。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
11月19日  「人を動かす」
幸之助は社員をとても大切にしました。
「社員が多くなればなっただけその分の心配を背負うのが社長の役目や」
と、常々言っていました。
そして私を励ますように
「しかしな、辛く苦しいがそこに指導者の生きがいがある」
と諭されました。
叱るべき時は叱り、いたわるべきところはいたわる。
寛厳、よろしく導いて行くところに、人間の真の成長があるのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
11月18日  「しなやかに毅く生きる」
幸之助の人生を見ていると節目節目をとても大切にしました。
それは初心を忘れてはいけないと思っていたからです。
仕事を見直し、生活を見直し、自分を見直し、
絶えず自分の信念を強化していきました。
それはちょうど節をもった竹のように
しなやかな毅さを養うようなものだったのです。
節目が大事とよく言われますが、
幸之助は、一つ一つの事柄をきちんと片づけて、
次に再び挑んでいったのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
11月17日  「困難を乗り越えよう」
幸之助は幾多の困難と果敢に戦って生きた人です。
「君な、困難に怯えてなんかいられない。希望をもって挑むしかないんだ」
と言われました。
心配や憂いは、新しいものを創り出す一つの転機として捉えていたのです。
困難があっても正々堂々これに取り組めば、新たな道がけてくるのです。
「君、悩んだり心配するのがイヤだったら経営者やめることや」
と教えられました。