『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月20日  「経営のコツをつかむ」
私が一番苦労したのは、東方電気の再建でした。
何度も何度も幸之助に叱られました。
そしてそのたびに、上手くいくコツを体得していったように思い
ます。
「君な、上手くいくかどうかは、経営者自身の問題や。経営の
コツをつかんでいるかいないか、それが成功するか失敗する
かを決めるんや」
人間は反省しながら挑戦し、挑戦しながら反省して経営のコツ
をつかんでいくと思っています。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月19日  「人を動かす」
幸之助は社員をとても大切にしました。
「社員が多くなればなっただけその分の心配を背負うのが
社長の役目や」と、常々言っていました。
そして私を励ますように「しかしな、辛く苦しいがそこに指導
者の生きがいがある」と諭されました。
叱るべきときは叱り、いたわるべきところはいたわる。
寛厳、よろしく導いて行くところに、人間の真の成長がある
のです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月18日  「三人の仕事を二人で」
幸之助は社員を大事にするだけでなく、物心両面の豊かさが
大事だと考えていました。
「人間は精神的満足だけではあかん。
生活があるんやから、給料もガバッと出さなあかん。
その為には、三人の仕事を二人でやったらええんや」
つまり、創業者はバランス感覚が優れた人でした。
だから、会社の生産性をあげていったら、いくらでも給料は
高く払っていけると考えていたのです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―
12月16日  「見通していた創業者」
時代が激変しています。そしてそのスピードの速さは我々の
想像をはるかに超えています。
ある日、幸之助が「木野君な、21世紀になったら松下という
名前がなくなるかもしれんで。しかし、松下経営理念は不滅や」
と、言ったことがありました。
現在、パナソニックと社名変更されていますが、幸之助は時代を
鋭く読む力を持っていました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
  ―この時代をいかに乗り切るか―
12月15日  「変革する」
幸之助は絶えず変革を続けた人でした。お金があっても、
商売がどんなに繁盛しても、変革の手を緩めることはあり
ませんでした。
ある日、「木野君な、変えようとすると何でもスムーズにい
かん。必ずゴタゴタが起きる。ほとんどの人が穏便に変革
しようとするけど、問題を起こすために変革を打ち出すん
やで」と、言われました。
何事も覚悟なくしては成就しないのです。