『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

1月19日 「人力車はなぜなくならないのか」

幸之助は、
「人力車を引く車夫が一人でもいるかぎり、時代が
どのように変わろうとも、人力車はなくならないよ」
と私に注意しました。
「人力車が好きで好きで、自分の命があるかぎり、人力車を引
くという意気込みを、車夫が持っているかぎり、道は必ず開け
てくるものだ。
一つの事に、徹底的に打ち込むことが大切だ。
安易に他に救いを求め、逃げ出しては、人生の敗北者となる」
と、厳しく教えられました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

1月18日 「人間を無視したら怨念が残るよ」

人間はマイナス無限大からプラス無限大までの広大な範囲
で生きているものです。
ゼロは単なるゼロではなく、人間の原点なのです。
ゼロからすべてが生まれる。プラスのエネルギーもマイナス
のエネルギーも・・・・・。

どうせ生きるなら、プラスのエネルギーの無限大を目指して、
宇宙大の境地で生きたいものです。

幸之助は、「一円を無視してもゼロだが、人間を無視してら怨念
が残るよ」と、私を叱りました。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

1月17日 「誠実こそ人を動かす」

心を尽くして行えば、どんな道も必ず開けるものです。
「人間に必要なのは、木野君、争う心ではなく、悪に対して戦う
心なのだよ。そして、自分に『妥協しない心』だ」と幸之助は諭し
てくれました。

仏典に「毎自作是念」(まいじさぜねん)という言葉があります。
「常に何を考え、一念をどこに定めているか」「そこに一切の勝
利がある」と幸之助は謙虚でした。

誠実こそ人を動かし、心を開かせるものです。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
   ―この時代をいかに乗り切るか―

1月16日 「経営者の理念がすべて」

 夢見ることをやめた時、人は生きることをやめた時です。
 幸之助は
「失敗から学ぶことが出来れば、その失敗は成功なのだ」
 と言っています。
 また、
「事業の成功と失敗の境目は、その人の人間性によるものだ」
 とも言っています。
 経営理念の重要性が叫ばれる所以です。
 幸之助は、
「経営理念が確立した時に、その人の事業は半分成功した」
 と言っていました。