『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

5月19日 「徳に周き者は」 

 

利に周き者は徒に凶年其の身を殺す能はざるのみならず、又能く人を賑救して、あわせて死せざらむるに足る。徳に周き者は徒に邪世其の心を乱す能はざるのみなら
ず、又能く人を薫化して乱れざるしむるに足るなり。 安政3年6月4日「講孟劄記」

【訳】

利益を得ることに用意周到なものは、農作物の実りの悪い年にも、むやみにその身を死なせないだけでなく、多くの人々を救って、更に死なないようにさせることができ
る。徳を修めることに用意周到なものは、よこしまで悪いことが横行している時代であっても、その正しい心を乱さないだけではなく、更に、人々を教化して、乱れない
ようにさせることができる。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月18日 「松下の実践経営哲学は」

松下の実践経営哲学は、次の三つです。
一、まず経営理念を確立すること
二、ことごとく生成発展と考えること
三、正しい人間観を持つこと

幸之助は、さらに、「共存共栄、ダム経営、利益は社会からの
報酬、そして必ず成功すると考えることだ」と、どこまでも素直
な心を、経営の基本に置いていました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

5月18日 「聖人の胸中は」

 

聖人の胸中は常に多事にして楽しむ。愚人の胸中は常に無事にして楽しまず。 安政3年6月7日「講孟劄記」

【訳】

心ある立派な人の胸の内は、いつも仕事が多くて、それを楽しんでいる。愚かな人の胸の内は、いつも仕事がなくて、楽しんでいない。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月17日 「指導者の心得」

指導者の心得で大事なことは、次の三つです。
1、志を立てる(仕事の意義をつかむ)
2、好きになる(興味が熱意と工夫を生む)
3、自らを知る(自分の力、相手の力、自然の理を知る)

幸之助は、さらに、とらわれない心、(日々新た)、人の心をつかむ
(心情に訴える)、そして、カン、実践体験(利)を大切にしていました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

5月17日 「倏忽の間なり」

 

山径の蹊間は、是れを用ふれば其の路を成すこと倏忽の間なり。又用ひざれば茅草生じて是れを塞ぐことも亦少頃の間なり。人の心も亦然り。 安政3年6月7日「講孟劄記」

【訳】

山の中の小道は、毎日人が通れば道となることは瞬時のことである。また、通らなければ、茅や草が生え、塞がってしまうことも暫時のことである。(心の雑草を取り続けなければ)塞がってしまうことは、人の心も全く同じである。