『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

7月4日 「己れを以て人を責むることなく」 

 

己れを以て人を責むることなく、一を以て百を廃することなく、長を取りて短を捨て、心を察して跡を略らば、則ち天下いづくにか往くとして隣なからん。 安
政2年7月4日「※徳、字は有隣の説」

【訳】

自分の尺度のみで他人を批判しない。一つの失敗だけで、その人の全てを駄目だといって見捨てない。その人の長所を取り上げ、短所は見ないようにする。心中を察し
て、結果を見ないようする。このような気持ちで生きれば、どこへ行こうとも人が集まってこないことがあろうか。ありはしない。

※富永有隣。徳は名。野山獄の同囚。出獄後、松下村熟で松陰を助けた。

「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り越えるか―

7月3日 大きな成功や失敗だけが経験ではない

「大きな成功や失敗だけが経験ではない」
幸之助は、「平穏無事な一日にも、心して願みれば
貴重な体験がいっぱいある」と、心を広げて生きること
を教えてくれました。
新しい出会いが、新しい希望の道を広げるのです。

人間こそが、新しい歴史を作る主役なのだと、幸之助は、
凡人を集めて非凡な経営をやっていました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

7月3日 「憚り多きことならずや」

道は古聖賢大抵言ひ尽せり。今の学者多くは其の書を観て口真似をなすのみ、別に新見卓識古人に駕出するに非ず。然れば師弟共に諸共聖賢の門人と云ふものなり。同門
人の中にて妄りに師と云ひ弟子と云ふは、第一古聖賢へ対して憚り多きことならずや。 安政2年8月16日「講孟劄記」

【訳】

人としての道は昔の聖人や賢者が大抵いい尽くしている。今の学者というもの、多くはその書を見て、口真似をしているだけである。別に新しい発見や優れた見
識が、昔の聖賢を凌いでいるわけではない。とすれば、師も弟子も全て聖賢の門人というべきものである。だから、同じ(聖賢の)門人の中で、むやみに師といい、弟
子というのは、昔の聖賢に対して、恐れ多いことではないか。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

7月2日 「何事にも差異があって当然」

「何事にも差異があって当然である。それぞれ異なる
ものがバランスよく混合されてこそ調和がとれる」

「城は、大小の石の組み合わせによって、盤石の強さ
を発揮する」と、よく話しておりました。

幸之助は、大卒の社員だけでは、良い経営が出来ないと、
いろいろな学歴の人を採用していました。

『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

7月2日 「天下の本は」 

 

抑々天下の本は国と家に在り。 安政4年10月28日「※口羽徳祐に復する書」

【訳】

だいたい、一国の政治の基本は国家と家である。

※長州藩士。松陰は安政4年10月より文通を始め、意気投合した親友。