『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

2月27日 「商売の秘訣は、意志の即決である」

幸之助の基本的な考え方の一つに、「商売の秘訣は意志の即決である。
しかし、事を行うには、三回だめを押して、行う慎重さも必要である。
そういう、相矛盾したことを、同時に行ってこそ、真の経営であり、
大きな成果が生まれるものだ」と。
強い指導者の一念が、「理外の理」「後の先」の法則を生み出し、
成功の扉を開けるのです。

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即決ゆえに失敗や。
熟考の末、妙案が浮かんだりします。
相矛盾したことを、同時に行える器用さを身につけます。

親思う心にまさる親心

成功の条件には、いろいろな要因がありますが、
その一つは、成功するまで諦めないことです。一度の失敗で諦めてしまえば「失敗」のままですが、成功するまで継続すれば、失敗は「成功までのステップ」となります。
継続する力こそ成功の基盤。それは仕事のみならず、人生全般においても同様でしょう。
 では、継続する力を得る秘訣はどこにあるのでしょう。『万人幸福の栞』には、何事においても「本」を忘れないという意識が大切だと説かれています。
「終始一貫ということは、成功の秘訣であるが、これが出来ないのは皆、本を忘れるからである」
ここで述べられている「本」とは、両親、祖先、兄弟姉妹、親類縁者、師、友人、上司、同僚、取引先、顧客など多くの人々や、衣食住に代表される様々な物資、自然の恵み(太陽、空気、大地、火、水…)のことです。
中でも、本につながる第一歩として最も相応しいのは、両親の存在でしょう。
命の根元である父親、母親のことを深く知るところから、本につながる心が豊かに育まれていきます。
ただ、「両親に感謝したくてもできない」という人もいるかもしれません。親に可愛がられた記憶がない、親に自分の人生を台無しにされた、父母のことは思い出したくもない…。感謝どころか、恨む気持ちを払拭できないまま、今日まで来た方もいるでしょう。
長い時間をかけて蓄積された親へのマイナスの感情は、一足飛びには変わらないかもしれません。そうした場合、これまでと違った視点で、親の心情を汲み取っていく作業が必要になります。その一つとして、たとえば、自分の人生を親の視点で振り返ってみてはいかがでしょう。
自分が生まれた時、学校に入学した時、卒業した時、反抗期、就職した時、病気をした時…。人生における様々な節目を、親の目線で振り返る。もし自分に子供がいるなら、親としての実感を重ね合わせながら、思いを馳せてみる。
〈今の自分と同じように、父も自分の成長を喜んでくれたのか〉〈あの時母はどれだけ悲しんだのだろうか〉と、少しずつ思いをたぐり寄せていく中で、これまでとは違った親の心情に触れることができるはずです。やがて、親の愛情を理屈ではなく実感として感じることができるでしょう。
幕末に活躍した吉田松陰は、二十九歳で処刑される前に、「親思う心にまさる親心 今日のおとずれ何ときくらん」という辞世の句を詠みました。「親思う心にまさる親心」とは、「子が親を思う気持ち以上に、親が子を思う気持ちは強い」というものです。
親から与えられた様々な恩恵を自覚し、その思いを胸に行動することは、困難を乗り切る知恵となり、失敗しても諦めない気力を湧き立たせるでしょう。
「おかげさまです。ありがとうございます」という感謝の気持ちを深めて、人生そのものを成功へと導いていきたいものです。
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両親、ご先祖様のお蔭で今の自分がいます。
今でも心配をかけ続け、親孝行はできませんが、
感謝の気持ちはイッパイです。
いついつまでも感謝の気持ちは忘れず日々努力します。

アプローチ 白蟻被害

最初は、アプローチの枕木が腐っていると
2本をコンクリート製枕木に交換。
その2本を撤去したら白蟻がイッパイ!!!
それでアプローチをインターロッキングにやり替えました。
白蟻は地中では益虫ですが、
今回は害虫ですね。

ビフオー
前

アフター
後

先を見るには足元を見よ

遠い先を見据えて企画・計画を立てることは、企業にとって欠かせないことです。
時代の変化を見越して、さらに自分自身の成長するイメージを重ねながら、
「大きな夢」「高い理想」に向かって走り抜いていけたら、どんなによいでしょう。
とはいえ、頭でわかっていても、実際に行動に移すのは難しいものです。
うまくいくかどうか、この先どうなるかと、先のことを憂えたり、
結果を求め過ぎてばかりいると、逆に身動きが取れなくなることがあります。
「先を見る」といいながら、先のことを考えれば考えるほど暗くなるのでは、
本末転倒でしょう。
このような状態になった時にはむしろ「先を見ない」という判断も必要でしょう。
もちろん、ここでいう「先を見ない」とは、「どうにでもなれ」
と自暴自棄になることを勧めているわけではありません。
まず何よりも、足元をよく見ていただきたいのです。
拠って立つ地盤がしっかりすると、将来のイメージも、
ぼんやりとしたモノクロ映像ではなく、カラーの鮮明な映像でイメージできるようになります。
「先を見る」上においても、まずはしっかり足元を見つめ、地盤を固めていくこと。
その心持ちを一言で言うなら、「今を生きる」ということになるでしょう。

水道工事会社に勤めるIさんには、例年の業務に、水道メーターの交換があります。
与えられた期間に、各家庭や公共施設を訪問してメーターを交換していく、
単調な作業の繰り返しです。
考えることは、〈ここまで終わったから残りはいくつだ〉と、数のことばかり。
数が減っていくことだけを小さな喜びに、仕事をこなしていました。
しかし、すべて終わっても、後に残るのは、〈やっと終わった〉という実感だけでした。
達成感より、精神的苦痛と肉体的疲労ばかりが後に残るのでした。
Iさんは、仕事そのものに対する喜びよりも、残りわずかになったメーターを見て、
喜びを感じていたのです。それは、仕事本来の目的からは離れたものでしょう。
数をこなすという結果だけに意識が向いていたIさんは、訪問先での挨拶も、
覇気がなく、暗いものでした。
もし、一軒一軒に心を向け、感じのよい明るい挨拶ができていたら、
会社のイメージアップにつながったかもしれません。
また、メーター交換の際に、機器周辺の状況や水道設備全体にも目を配っていれば、
新しい仕事に結びつく何かが見つかっていた可能性もあるでしょう。
今この時、この瞬間の仕事に全力を注ぐこと、日常生活の一瞬に情熱を傾けることが
「今を生きる」ことに他なりません。
その姿勢が「今」を充実させ、結果として、先々の展望を開いていきます。
輝かしい希望を抱いて、揺らぐことなく走り抜いていくためにも、
自分の足元を疎かにせず、「今を生きる」心持ちを貫いてまいりましょう。
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足元を見つめ、足元を固め、遠き未来に夢を描きます。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

2月26日 「成功のカギは」

「僕は二人で仕事を始めた時から、いつ仕事を辞めて(会社を
解散)も人様に迷惑をかけないようにと、考え考えやってきた。
だから無借金経営や。そしてダム経営や」
と、幸之助は、王道の経営に徹して、どこまでも美しく、どこまでも厳しく、
自分と向き合って、自己観照していました。
人様に迷惑をかけない経営こそ王道なのです。
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お陰様でキョウエイホームも設立時の借り入れを
順調に返済していて、借金も半分以下になりました。
一日も早く、無借金経営 ダム経営を目指します。