『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月9日 「協調と対立」

ある時、幸之助に競争という質問を投げかけました。
市場経済の中で、共存共栄は果たして可能なのか、
その確信が無かったからです。

幸之助は「協調も大事だが、対立や競争の中から
新しい知恵や発想が浮かぶ」と考えていたようです。
良い意味の闘争心は、新商品作りのエネルギー
となり、事業発展の基礎となるのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
戦争から新しい技術が生まれることはあるが、
共存共栄から事業発展したいですね。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月8日 「今やるべきことをやる」

幸之助の発想の原点は、宇宙根源の法則です。
太陽は東から昇り西に沈みます。
つまり大自然の運行のように我々の経営にも代えがたい
法則があるのです。

しかし大きな視点だけで経営をしたのではありません。
現実を見据え、今やるべきことは何かを決して忘れない
人でした。
今日一日、この一瞬に、明日を作る力があるのです。
成功は、瞬間決算の積み重ねです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この一瞬を大事にし、今を精一杯生きます。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月5日 「声なき声に耳を傾ける
努力が必要」

幸之助は私が再建会社の代表になった時に
注意すべきこととして、次のように話をして
れました。

「最高責任者には、本当のことを言ってくれる
社員は少ない。それだけに、声なき声に耳を
傾ける努力が必要だ」と。

「声なき声を聞くために、耳が二つある。
見えない物を見るために目も二つある。
口は一つなのは、指導者には二言あっては
ならないということなのだ」

と、厳しく教えてくれました。

目上の立場

Y氏はある店の社長だが、几帳面な性格で、店員のだらしのないのが、はなはだ気にくわない。
中でも、洗面所の水道栓のひねりが不十分で、使ったあとで、
いつもたらたらと水が漏れているのが、不愉快でならない。
いつも店員に注意するのだが、どうしても励行されない。やかましく叱ると二、三日は
洩らさないが、やがてまたたらたら流すようになる。
 Y氏はいまいましくてならなかったが、ついにある時、ほん然として悟った。
自分のこのやり方は、まちがいだ。今までは店員たちをやかましく叱ってばかりいたが、
今後はまず自分から進んで喜んで洩れている水道栓をしめるようにしよう。
 彼はこれを実行した。目下に対して不平を捨て、洩れているところを見ると、
にこにこした気持ちで、行って固くしめ直してやる。けしからん、
などといった気持ちは少しも起こさない。母親が子どもの不始末を喜んでぬぐってやるような、
そうした心にも似て、心から温かくやり続けた。
 何日かたってふと気がついてみると、いつのまにか水を流し放しにする者が、
非常に少なくなっているではないか。今日は流れていないな、
と洗面所に行って気づくことが多くなり、Y氏は狐につままれたような気持ちだった。
驚くべき変化だった。一体どうしたのであろうか。
 目上が目下に対してもつべきものは、愛である。愛は抱く、温める、そして万物を産み育てる。この愛がまた慈ともなり、目下に対して第一にもつべきものであるとは一応誰しも知ってはいる。しかし現実には、いかにするのが愛であり、慈であるか、案外分かっていない。
 実践は簡単なところから始まる。 言うことをきかない目下を責めないこと。憎まないこと。
不平不満をこちらが抱きながら、欠点を変えさせよう、改めさせようとしないことである。
Y氏のごとく目下のだらしなさを、喜んで始末してやることである。
そうした心になった時、事情は好転してくる。
 社長が喜んで水道栓をしめているのを見て、社員は心打たれる。
目下の非は己が非の映れるなりととる心こそ、愛の表われである。
この愛の真心を知った時、人は自ずからにして変わらざるを得ない。感動はここに発する。
感激はここより湧く。さらに目上のこうした行動を見たり、聞いたりしなくても、真心は、
自然に目下に伝わるのである。
 目下の人の行ないは、目上の心意の反映である。すなわち対者我影(たいしゃがえい)である。
社長―社員、店主―店員といったような、上にある人と下にある人とは、
お互いにそれぞれ反映し合っている。
こちらが憎いと思えば、下もそうなる。一方が怒れば、他方も腹立ち、互いに複雑微妙に、
また単純無雑(むざつ)に相映(あいえい)じている。
上下の関係が緊密になればなるほど、その反射はますます緊密となってくる。
これを知らずに下の人だけ責めるのは、もっての他である。
 この意味において、目下の人は目上のよき先生である。願ってもなき良師である。
心から慎んで教えを乞わなければならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

6月5日 「信念を持つ」

うまく行かない人は、成功するとすぐ有頂天になり
失敗すると絶望したりします。

人生に何ら信念も無く、力強い志も無ければ、
人間はことあるごとに迷ってしまうのです。

何のために仕事をするのか、
自分の使命は何か。

経営理念を軸に、王道の経営をやれば
悔いることはまったくないのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
常にお客様+協力業者さん、社会からの感謝の気持ちと感謝の気持ちを忘れません。

お客様の住環境の向上=豊かな人生の実現
に貢献できますよう、私の使命をまっとうします。