『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月18日 「視点を変える」

「君な、視点を変えることや。ものごとには限度がある。月も欠け、太陽も昇れば沈む」
これも、よく幸之助に言われたことです。
満つれば欠けるというように、限度がきた時には、すべてを方向転換すれば解決していくのです。
異質化し、進化してこそ、成功はあるのです。
同じ視点ばかりで考えていたら、見えるものが見えなくなってしまいます。
進むべき道が、見えなくなってしまうのです。
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物事は常に二つの方向から考えられるようにします。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月17日 「根っこが大事や」

幸之助に「木野君。根っ子が大事やで。根なし草には花が咲かんと
言うじゃあないか」とよく言われたものです。
東方電気再建のおり、自分自身に信念がなければ本当の経営は
出来ないと諭されました。

経営理念を軸に、王道の経営に徹し、人間主役の経営、人に光を
当てる経営を確立できれば、成功は、目に前に来ています。

根っ子が大事や。ことあるごとに私を支えてくれた言葉です。
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表には現れず土の中で身を支える根(理念)を太くします。

『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

9月16日 「私が心して学んだこと」

すべては学校であり教師である、という考えが幸之助にありました。
つまり、万物は皆、師という哲学があったのです。

求める心が強くあれば、学ぶことは無限にあるのです。
学んでこれだと気づけば、一念を定めて実行あるのみです。
「学ぶことは、生きること」と、幸之助は楽しみながら、経営していました。
私が心して学んだことです。
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何事からも学び成長発展していきます。

仕事も将棋も姿勢で決まる

私たちが日常生活を滞りなく送れるのは、脳からの指令が、
身体の各部分に正常に伝わっているからです。
脳の指令を全身に伝える神経が通っているのは背骨です。
心身の健康維持の第一歩は、
背筋をまっすぐに伸ばした正しい姿勢から始まるといってもいいでしょう。

そもそも人類が他の動物とは違う進化を遂げて、さまざまな技術や文化を創造することが
できたのは、背骨を伸ばした直立の姿勢をとることができたからだ、といわれています。
太古の昔、人類の祖先は四本足で歩いていました。やがて二本足で立って歩くようになってから「手」が発達していきました。
それと同時に「指」も発達し、物をつかむ、動かす、作る……という行動を身につけ、
そうした進化を通して、頭脳が発達していきました。
現代人の脳容量は、原初的な人類といわれる猿人に比べて、およそ三倍にも増えたといわれます。
もし、人類が四本足のままだったなら、当然、手の進化はあり得ず、
頭脳がこれほど発達することもなく、現代の文明、文化が誕生することもなかったでしょう。
人類史における、こうした姿勢と文明の関係は壮大で、実感が湧かないかもしれません。
しかし、日常で考えても、体の構えや物事にあたる際の姿勢は、結果を大きく左右するものです。
かつて将棋界で前人未到の記録を次々と打ち立てた大山康晴十五世名人は、
将棋に強くなるコツとして「将棋の技術を学ぶことと、心の持ち方が大切だが、
特に〝姿勢を正す〟ことが一番大切です」と述べています。すなわち
「悪い姿勢では、将棋は強くならない」ということでしょう。
華道や茶道、書道、武道なども、必ず姿勢がその基本にあります。
正しい姿勢なくして上達はなく、それどころか、危険に遭遇することさえあるものです。
健全な精神は、背筋を伸ばした正しい姿勢において養われていきます。
心と身体は切り離せないもの、一体のものですから、形が歪めば、中身も歪んでしまいます。
だらしのない姿勢では、よい知恵も、判断力も、創造力も湧いてきません。
〈あともう一息なのに、良いアイデアが浮かばない。なかなか企画書が完成しない…〉
〈あのトラブルは想定外だった。どう対処したらいいのか〉といった困難や難題に直面した時、
身をこごめて猫背になって考えても、気持ちは暗くなるばかりです。
そうした時こそ、一呼吸おいてまず姿勢から整えるのです。腰骨を立てて背筋を伸ばし、
大きく深呼吸をしてみましょう。心が落ち着き、気力が湧いて、問題解決のヒントや、
思いがけない名案が浮かんでくるものです。
姿勢を正すことを通して気持ちも行動も正し、一日を晴れやかな気分で過ごしていきましょう。
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常に姿勢を正していきます。