木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
12月12日 「変わったことはないか」
会社を取り巻く環境は目まぐるしく変わっています。
よく会社に行くと、挨拶代わりに「変わったことないか」
と聞きます。幸之助は真剣に変化に対して質問をしていました。
しかし、よくよくその態度を観察していますと、変化を先取りする
姿勢が大事だと言うことに気づかされました。
変化を知った時は遅れているのです。
木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
12月12日 「変わったことはないか」
会社を取り巻く環境は目まぐるしく変わっています。
よく会社に行くと、挨拶代わりに「変わったことないか」
と聞きます。幸之助は真剣に変化に対して質問をしていました。
しかし、よくよくその態度を観察していますと、変化を先取りする
姿勢が大事だと言うことに気づかされました。
変化を知った時は遅れているのです。
安岡正篤 一日一言
心を養い、生を養う
12月11日
四、世俗の交は心を傷めることが少くなけい。
良き師友を得て、素心の交わりを心がけよう。
五、世事に忙しい聞にも、寸暇を偸(ぬす)んで、書を読み道を学び、心胸を開拓しよう。
六、租固と同胞の為に相共に感激を以(もっ)て徴力(びりょく)を尽そう。
*素心・・・利害や意見や年齢や地位身分など、そういう様々な世間の着色に染まぬ生地のままの純真な心を素心という。
木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
12月10日 「明るい方から見る」
「木野君な、ものごとが起きたとするやろ、起きた事実は
一つや。明るい方から見るか、暗い方から見るかで、180
度ものごとは変るんやで。どっちから見た方が、成功する
と思う」
幸之助はいつも質問をしてきました。
この質問は、鍼灸師宅で、針治療をしながらの時でした。
一つのものごとでも、多面的に見る事が大事だと教えられ
たのです。
師走に入り、大掃除を始めている人も多いでしょう。Fさんもその一人です。
Fさんはマンションから一軒家に転居しました。引越しをしたばかりの頃は、整理整頓・後始末を心がけようとはしたものの、多忙を言い訳に、次第に家の中が散らかっていきました。
特に、仕事に関する本や書類が多く、段ボール箱に入れっぱなしの物もあります。〈次の休みには片づけよう〉と思うものの、結局は先に延ばしてしまうのです。
そんなある日、職場の仲間から純粋倫理の勉強会に誘われました。講師の話は「物は生きている」というテーマでした。
「しまいっぱなしでは物を活かしていることにはならない。大事にしているようで、それは死蔵しているのと同じです」という講師の話に、Fさんは自宅の様子を思い浮かべました。そして、リサイクルに出したり、必要としている人に譲るなどの活用の仕方も教わりました。
このことを機に、いよいよ片づけようと心が決まったFさん。次の休日、まずは段ボール箱から中身を全部出し、大きさや内容ごとにまとめていきました。そして、自分の持ち物の多さに驚くと共に、活用せずにしまい込んでいたことを申し訳なく思ったのです。
その後、書類の内容を確認して、必要なものはファイルに綴じ、処分をして差し支えのないものは縛ってまとめました。書籍類は段ボールにまとめ、専門の店に買い取ってもらいました。
紙類は次の休日が町の資源回収日なので、リサイクルにまわせます。その方が燃えるゴミに出すより活用してもらえるだろうと思ったからです。回収の当日、係の人に渡す時には、〈資料を作る時には助かりました。ありがとうございました〉と心の中でゴミにお礼を言っていました。今までにない不思議な感覚でした。
片づけが終わると、物が整理整頓され、部屋が広く明るくなったように感じました。無事に片づけを終えた充実感と共に、Fさんの心もスッキリしていました。この感覚を持って会社の大掃除にも取り組むことができ、例年に増して、よい後始末ができたのです。
*
純粋倫理では「物は生きている」と説いています。物にも心があり、人や犬猫などの動物、植物などと同じように、扱う人の心が反映するものです。
雑に使って、購入したばかりなのに故障を繰り返すかと思えば、自分の分身の如く大切に扱うことで長持ちし、その性能を発揮してくれます。いざという時に物に助けられた体験を持つ人もいるのではないでしょうか。
パソコンや文房具、調理器具や洗濯機、自動車やオートバイなど、物や道具は、私たちが生きていく上で欠かすことができないパートナーです。今年一年役立ってくれた感謝を持って後始末をし、「来年もよろしくお願いします」という思いを込めて、一年を締めくくりたいものです。
安岡正篤 一日一言
心を養い、生を養う
12月8日