安岡正篤一日一言

成功は苦辛の日に/安岡正篤一日一言0521

先賢が教えてくれている
愚はよく他の欠点を挙げるが、自己の欠点を知らない。
話はうまいが、行いはつまらぬ。
若い時はうかうかして過ぎ、壮時にはせかせか動き廻(まわ)り、老年には愚痴ばかりになり易い。
正に、敗事は多く得意の時に因(よ)り成功はつねに苦辛の日に在る。
やはり平生(へいぜい)能(よ)く道を聞くことだ。

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〒813-0003
福岡市東区香住ヶ丘6丁目3番8号

お客様と共に栄える
株式会社 キョウエイホーム
代表取締役   末本 要一

TEL   092-401-9009 FAX 092-401-9007
携帯   090-8960-0770
HP    http://www.kyoeihome.net/
E-meil kyoeihome@sea.plala.or.jp
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『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

5月21日 「積極的な素直な心』

積極的な素直な心は、次の五つによって生まれます。
一、 真理に従う
二、 人に聞く
三、 先入観を排する
四、 困難を克服する
五、 平易にみる

幸之助は、さらに「与えられた運命を最大に生かすと解釈
すれば、素直な心は生まれてくる」と言っています。

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「イヤ」を改める

人と人との関係において、会話は大きな役割を果たします。しかし、私たちは、相手の話を聴くより、自分が話す比重のほうが多いようです。相手をわかろうとするよりも、自分をわかってほしいということに意識が向いてしまいがちです。

さらに、〈わかってもらえない〉〈受け入れてくれない〉というストレスが反発心を増幅して、相手の言葉がまったく耳に入ってこなくなることもあるようです。

飲食店に勤めて一年目のAさんは、K先輩から、ことあるごとに接客マナーの指導を受けています。Aさんは、わかりきっていることを口うるさく言う先輩が苦手でした。表向きは「ハイ」と応えてはいるものの、まったく聞き入れる様子がありません。

ある日、いつものように接客指導を受けている時に、「イヤ、それは……」と口答えをしてしまいました。すると、先輩の顔がみるみる赤くなり、「人の話をまったく聞かないやつだな! 『イヤ』という口癖は、聞きたくないという気持ちの表われだぞ」と怒号が飛んだのです。

口癖という言葉に、Aさんはハッとしました。実は以前にも、お客様からの要望に、「イヤ……」と返してしまい、同じような叱責を受けたことがあったからです。

その後、「イヤ」という口癖を改めようと意識するものの、なかなか改善できません。どうしたらよいのかわからないまま、店のオーナーに相談しました。

すると「自分は全部わかっていると思い込んで、耳を塞いでしまうのは、あなたの悪い癖だよ」と指摘され、続けて「先輩のことを尊敬していないでしょう? 相手を信頼して、最後までしっかりと聴くことを意識しなさい」と諭されたのです。

オーナーの言葉に、Aさんは、これまでの自分を思い返してみました。たしかに相手の話を最後まで聴かず、途中で遮ってしまうことがよくありました。相手が話をしている途中から、次に自分が何を言おうかと考えて、そちらにばかり意識を向けていることが多かったのです。そんな自分を根気強く指導し、きちんと叱ってくれた先輩に、申し訳なかったという気持ちが湧いてきました。

それからというもの、Aさんは先輩の助言をそのまま受け止め、些細なことでも、自分から尋ねるように変わっていきました。仕事中は、自然と先輩の姿を目で追うようになり、その時その場に応じて、柔軟な対応をしている接客ぶりにも気がつきました。

また、「心のこもっていない接客では、お客様に伝わらないよ」とかつて先輩に言われた言葉を肝に銘じ、接客応対の向上に努めるようになったのでした。

笑顔で、頷きながら相手の話を聴くようになったAさんには、いつしか「イヤ」という口癖はなくなりました。先輩とのコンビ仲も良好になり、オーナーは店を盛り立てる二人の姿を頼もしく見守っています。

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心で話す

私はしゃべることが、きらいだった。口をうごかして、いろいろなことを話すよりも、だまって本を読んだり、書いたりするほうが、はるかによかった。それに小学生のころは、かるいドモリだった。カの発音がなかなかできなかった。うけ持の先生から「どもらないように、もっとゆっくり話しなさい」といわれてから、よけい気になって、なるべくだまっているようにした。

その私が三十歳ごろから、人の前で話をしなければならないようになった。これは、たいへんな苦痛だった。似たような経験のある人でなければ、この苦しさはわかってもらえないであろう。ひそかに話しかたの本をよんだり、人の話のしかたをいろいろと調べて、こうでもない、ああでもないと苦労するのだった。

話術の先生がたとも、おつきあいをしたりして、人知れず勉強もしたのだったが、それでも話のしかたは、なかなかうまくはならなかった。

 

それでけっきょくゆきついたところは、話しかたもたいせつではあるが、内容なのだ。まごころがあるかどうかで最後がきまるのだということである。これもじつは、話しかたの先生がひとしく、説いておられるところなのであって、かくべつ新しいことでも何でもないが、やはりその平凡なところに、いちばんだいじなものがあるのだと思うようになった。全日本労働総同盟会長の滝田実さんが、立て板に水の弁舌もよいが、それ以上に〝心で話す言葉〟のほうがたいせつで、人間は理で勝って感情で反ぱつを受けては何にもならない。私心を捨てた〝心の言葉〟こそ組織に血を通わせるものだ……といっておられるのを読んで、それはそのとおりだと思うようになった。

こうのべてしまえばかんたんであるけれども、それではどうしたら、まごころになれるのか。どうしたら内容がしっかりするのか。どうしたら心で話す言葉が口から出るのか。こうしたことは、じっさい問題として、かんたんにはゆかない。まごころだ、誠意だといっても、それがむなしく自分にはね返ってくることを、話以外のこと、つまりじっさいの仕事にあたっているときなど、人は経験するのではあるまいか。

アメリカのルーズベルト大統領は、一分間の演説をするのに一時間かけて原稿をつくったという。大統領になったとき、新聞係秘書官から「明日の歓迎会で演説してもらいたいと主催者から頼まれました」といわれ「今からまだ二十時間あるから、十五分くらいならやれる」と答えた。つまり、五時間を休養にとると、十五時間かければ十五分くらいの話ならできるという意味である。これだけ時間をかけて準備をするというのが、つまりまごころなのであろう。

行きあたりばったりでよいこともあろうが、きめられた話には、それだけの準備をし、苦労をするということが誠意になるのだ。このあたりに、たいせつなものがあるのではなかろうか。

 

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後始末は再起へのステップ

A氏は住宅設備会社を経営しています。経営が軌道に乗

り、新規事業への参入を画策していたところ、知人の紹介で、飲食業を手がけることになりました。

居酒屋をオープンし、最初の2~3年は繁盛しましたが、客足は少しずつ遠のいていきました。やがて、売り上げも減少していったのです。

早目に店をたたんで、本業に専念する選択肢もありましたが、週末にはお客様も多く来店します。〈まだ何とかなるだろう〉と判断を先延ばしにしているうちに、負債の額は増していきました。

そして、8年目を迎えようとしていた時、本体である住宅設備会社にも影響を及ぼすほど、資金繰りが悪化してしまったのです。

この先も店を続けるか否か、いよいよ決断しなければなりません。倒産という状況も考えられる中、純粋倫理を学ぶA氏は、すがるような思いで倫理指導を受けました。

倫理研究所の研究員に苦しい胸の内を話すと、店を閉めるのならしっかりと後始末をするよう教えられました。しかし、A氏にはピンときません。具体的に何をすればよいか尋ねると、「開店の時は何をしましたか?」と、逆に質問をされました。案内状を送り、店に花を飾って、華々しくパーティを行なったことを話すと、研究員はこう言うのです。

「Aさん、閉店パーティーをして有終の美を飾りましょう」

思いもよらぬ指導の言葉に、A氏は驚きました。一瞬、恥の上塗りではないかと思いましたが、すぐに思い直し、言われた通りそのまま実践しようと思いました。倫理の指導を通じて、困難から立ち直った仲間の姿をこれまで何度も見てきたからです。

A氏はすぐに店内の清掃に取りかかりました。エレベーターや店の看板も徹底して清掃しました。

また、閉店パーティーの案内状を送付し、準備を進めました。すると、従業員から、「私も今まで来店された方に連絡をとってみます。なるべく多くの方に来ていただいて、感謝を伝えましょう」と声が上がったのです。

閉店までの5日間で行なった「閉店パーティー」には、常連のお客様をはじめ、関係者が入れ替わりやってきて、8年間のお礼を述べることができました。毎日深夜までお客様が途切れることなく、売上も上がって、最高の形で締めくくることができたのです。

結果として、A氏の会社は、飲食店のみの廃業にとどまり、倒産ギリギリで踏みとどまることができました。その後A氏は、住宅設備の仕事に専念しています。会社を継続できるありがたさを噛み締めながら、自分が不在がちだった時に会社を守ってくれた社員への感謝を深めつつ、再起に向かっています。

閉店パーティーという奇想天外にも思える実践により、お世話になった方々に感謝を伝えることができ、意気消沈してしまう状況を前向きに乗り越え、物心両面で後始末できたことから、次へのステップにつながっていったのです。

 

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