すなおな心の陰と陽

倫理法人会は、倫理経営の土台である純粋倫理の学習と実践を通じて、経営者の自己革新をはかることを目的としています。自己革新をはかるとは、言い換えれば、「すなおな心を目指す」ことだと言えるでしょう。

その、すなおな心には、陰と陽の二面があります。

陰の面とは「受容」です。すべてをそのまま受け入れる心になることです。例えるなら、水がどのような形の容器でも、そのままに受け入れ、自らの姿を変えるような柔軟な心の様子です。

受ける行為の典型といえるのが「ハイ」という返事です。倫理運動を創始した丸山敏雄は、「ハイ」の返事について、次のように述べました。

この「ハイ」は簡単なようであるが、ただ人の言葉を聞いて、「ハイ」と返事するのではない。すベてを受け容れる絶対境の表現である。寒暑風雨、順逆治乱、そしりも怒りも、その悉(ことごと)くを受けて排斥(はいせき)せぬ。(『純粋倫理原論』)

経営者モーニングセミナー(MS)では、基本テキストである『万人幸福の栞』を輪読しています。輪読とは、数人が一冊の本を順番に読むことであり、MSで輪読する際には、「ハイ」と返事をしてから、該当する箇所を読み進めます。また、リーダーから読み間違えを指摘された場合も、「ハイ」と返事をし、その指摘を受けてから読み直します。双方ともに、受容することを「ハイ」の返事で表現しているのです。

MSに限らず、日常生活で返事をする機会は多くあります。家庭において、家族から名前を呼ばれる。会社において、上司や部下、同僚から名前を呼ばれる。例え相手が誰であっても、すべてを受け入れる、歯切れのよい「ハイ」の返事を目指したいものです。

続いて、すなおの陽の面は、「発動」です。受容を水とするならば、火のように、積極的に働きかけることに例えられます。

一度始めたことは、最後までやり遂げる。グズグズしたり、気を

緩めたりせず、大胆に、一気呵成に行なう。気づいたらすぐする「即行」の実践とは、まさにこの能動的な陽の面を、日常生活の起居動作に及ぼしたものでしょう。

私たちの日常は、様々な気づきで溢れています。その気づきをあやふやにせず、先延ばしにせず、迅速に処理すること。それはまさに、すなおな心境に至るための要諦に他なりません。

また、「即行」の実践により、実行力・判断力・解決力が養われます。この三つの力は、事業商売には欠かせない能力でしょう。

最好のチャンスであるその一瞬を逃さず、的確に捉えて行動に移すことが「即行」の実践であり、すなおな心の陽の面、積極的に働きかける発動となるのです。

丸山敏雄は「すなお」という言葉に「純情」の文字をあてました。純情は、受容と発動、すなわち陰と陽の二面を持ち合わせているのです。純情(すなお)な心境を目指して、日々、自己革新をはかってまいりましょう。

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株式会社 キョウエイホーム
代表取締役   末本 要一

TEL   092-401-9009 FAX 092-401-9007
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安岡正篤 一日一言

安岡正篤 一日一言

心を養い、生を養う

2月5日

知命・立命・天命①実は自分を知り自力を尽くすほど難しいことはない。
自分がどういう素質能力を天から与えられておるか、それを称して「命」と言う。
それを知るのが命を知る、知命である。
知ってそれを完全に発揮してゆく、すなわ即ち自分を尽くすのが立命である。
命を知らねば君子でないという『論語』の最後に書いてあることは、いかにも厳しい正しい言葉だ。
命を立て得ずとも、せめて命を知らねば立派な人間ではない。

安岡正篤 一日一言

心を養い、生を養う

2月5日

知命・立命・天命①実は自分を知り自力を尽くすほど難しいことはない。
自分がどういう素質能力を天から与えられておるか、それを称して「命」と言う。
それを知るのが命を知る、知命である。
知ってそれを完全に発揮してゆく、すなわ即ち自分を尽くすのが立命である。
命を知らねば君子でないという『論語』の最後に書いてあることは、いかにも厳しい正しい言葉だ。
命を立て得ずとも、せめて命を知らねば立派な人間ではない。

安岡正篤 一日一言

心を養い、生を養う

2月5日

知命・立命・天命①実は自分を知り自力を尽くすほど難しいことはない。
自分がどういう素質能力を天から与えられておるか、それを称して「命」と言う。
それを知るのが命を知る、知命である。
知ってそれを完全に発揮してゆく、すなわ即ち自分を尽くすのが立命である。
命を知らねば君子でないという『論語』の最後に書いてあることは、いかにも厳しい正しい言葉だ。

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『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―

2月7日 「心が滅びるよ!」

「忙しい忙しいと言っていては、心が滅びるよ」と、幸之助は言って
いました。

時間だけは、誰にでも平等に与えられている。
時間に追われて、忙しい忙しいと言っていると、生産的な前向きの
気持ちまで、滅びてしまうのです。

時間に縛られる人生ではなく、時間を生かす人生でありたいと願え
ば、その時から心に余裕がでてきます。

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安岡正篤 一日一言

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心を養い、生を養う

2月4日 君子も人を悪む②

王陽明も「人生万変と雖(いえど)も、吾が之に應(おう)ずる所以(ゆえん)は喜怒哀楽の四者を出でず」と云っている。
如何(いか)に喜び、如何に怒り、如何に悲しみ、如何に楽しむかであって、人間が乾物のように無感動になることではない。

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『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』

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―この時代をいかに乗り切るか―

2月4日 「経営のコツは対話にある」

幸之助は、創業の当初から、時間を見つけては、社員との
懇談を随時、頻繁に実施していました。
やがて、各事業場の責任者を中心に、「職場茶話会」へと
拡大していきました。

「木野君、事業は一人で出来へんで。仕事は社員一人との
対話から始まるんや。対話から始まって対話で終わるんや、
覚えておきや」

事業成功の基本は一人ひとりとの対話にある、と教えられ
ました。

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