安岡正篤 一日一言
心を養い、生を養う
11月5日
自ら反る
君子は自ら反るー「自反」ということは「論語」「孟子」の根本精神といってよい。
自ら反る。自らに反る。自分で自分に反る。例えばつまずいてけがをした。
「こん畜生!」といって石を蹴る人間がある。つまずいた時、
「ああうっかりしていた。おれもまだいけないぞ」と反省する。
例えば武道の達人だったら、つまずいてひっくり返るということは決してない。
物につまずいてひっくり返るなんて、これは迂闊のいたすところだ。
修行未熟のいたすところだ。
だからそういう時には、「しまった、おれもうっかりしておった」と自ら反る。
それが本当の人間である。その人は確かな人であり進歩する人だ。
そこからも非常に変わってくる。
福岡市東区香住ヶ丘 株式会社 キョウエイホームより