A氏は住宅設備会社を経営しています。経営が軌道に乗
り、新規事業への参入を画策していたところ、知人の紹介で、飲食業を手がけることになりました。
居酒屋をオープンし、最初の2~3年は繁盛しましたが、客足は少しずつ遠のいていきました。やがて、売り上げも減少していったのです。
早目に店をたたんで、本業に専念する選択肢もありましたが、週末にはお客様も多く来店します。〈まだ何とかなるだろう〉と判断を先延ばしにしているうちに、負債の額は増していきました。
そして、8年目を迎えようとしていた時、本体である住宅設備会社にも影響を及ぼすほど、資金繰りが悪化してしまったのです。
この先も店を続けるか否か、いよいよ決断しなければなりません。倒産という状況も考えられる中、純粋倫理を学ぶA氏は、すがるような思いで倫理指導を受けました。
倫理研究所の研究員に苦しい胸の内を話すと、店を閉めるのならしっかりと後始末をするよう教えられました。しかし、A氏にはピンときません。具体的に何をすればよいか尋ねると、「開店の時は何をしましたか?」と、逆に質問をされました。案内状を送り、店に花を飾って、華々しくパーティを行なったことを話すと、研究員はこう言うのです。
「Aさん、閉店パーティーをして有終の美を飾りましょう」
思いもよらぬ指導の言葉に、A氏は驚きました。一瞬、恥の上塗りではないかと思いましたが、すぐに思い直し、言われた通りそのまま実践しようと思いました。倫理の指導を通じて、困難から立ち直った仲間の姿をこれまで何度も見てきたからです。
A氏はすぐに店内の清掃に取りかかりました。エレベーターや店の看板も徹底して清掃しました。
また、閉店パーティーの案内状を送付し、準備を進めました。すると、従業員から、「私も今まで来店された方に連絡をとってみます。なるべく多くの方に来ていただいて、感謝を伝えましょう」と声が上がったのです。
閉店までの5日間で行なった「閉店パーティー」には、常連のお客様をはじめ、関係者が入れ替わりやってきて、8年間のお礼を述べることができました。毎日深夜までお客様が途切れることなく、売上も上がって、最高の形で締めくくることができたのです。
結果として、A氏の会社は、飲食店のみの廃業にとどまり、倒産ギリギリで踏みとどまることができました。その後A氏は、住宅設備の仕事に専念しています。会社を継続できるありがたさを噛み締めながら、自分が不在がちだった時に会社を守ってくれた社員への感謝を深めつつ、再起に向かっています。
閉店パーティーという奇想天外にも思える実践により、お世話になった方々に感謝を伝えることができ、意気消沈してしまう状況を前向きに乗り越え、物心両面で後始末できたことから、次へのステップにつながっていったのです。
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