木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
8月13日 「迷ったまま歩き続けてはいけない」
迷ったまま歩き続けてはいけない。
幸之助は「迷っている間は、じっとしていることや。
光明も見えてくる」と教えてくれました。
思い通りにいかないのが、人生です。
一つのことにくよくよせず、何事も結構という心構えで臨み
たいものです。
日々生成発展なのです。
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〒813-0003
福岡市東区香住ヶ丘6丁目3番8号
お客様と共に栄える
株式会社 キョウエイホーム
代表取締役 末本 要一
TEL 092-401-9009 FAX 092-401-9007
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E-meil kyoeihome@sea.plala.or.jp
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仕事は朝するに限る
経営者は、夜ふかしをすることが多い。宴会とか接待をしたりされたりで、時間をつぶすこともある。夜の仕事といえば、たいていそうした交際ごとについやすことが多いのではないか。それも楽しむというより気をつかうことのほうが多く、不健康な夜ふかしプラス気づかいということで、ますます健康を害するのである。
夜の仕事は、つとめてへらすことだ。仕事ならば、朝から昼やるように工夫したほうが、はるかに身体のためによいのである。それで、夜はつとめて早く家庭に帰り、早くやすんで十分に休養をとるよう工夫することだ。宴会などで、ほんとうに楽しく時をすごすことができるならば、まだよいのであるが、酒ののみすぎその他で身体をこわすことのほうが多い。
筆者の調べによると、宴会好きの人の八十二パーセントは胃腸や肝臓の故障その他で短命である。会社は髙い税金を支払うよりも、交際費で金を落したほうが税金も払わなくてすむし、会社のためにもなるというので、そうした方面への出費を惜しまないところもあるようだが、仕事という夜の遊びは夜ふかしの原因ともなり、感心できない。
そのようなことをするよりも、つとめて朝は日の出とともに起き、すがすがしい空気のもと、出勤時間の前に、ちょっとでも庭いじりをするとか、ハダシになって土をふんでみるとか、ラジオ体操をやるとか、あるいは修養や信仰の話をきくとか、そうしたことのほうが、はるかに健康のためによいばかりでなく、仕事の能率もぐんと上がるのである。
都会の空気はにごっている。それでも朝はまだよい。その中で、夏のころならばハダシで土をふんだり、軽い体操をしたりする。これがよいのである。土などはない、コンクリートばかりだというならば、コンクリートの上でもよいのだ。素足をのせるのだ。そして踏むのである。そこに大地のエネルギーが直接間接につたわってくる。土ならばもっとよい。
年中靴をはき、スリッパをひきずり、靴下にへだてられて皮膚を弱くしている。これでは年をとるごとに身体は抵抗力をなくし、虚弱になるばかりである。足を自然の中に開放してやることは、血液のめぐりをよくし、全身の循環を新しくする。それが、さらに他のほうもよい影響をあたえて健康にプラスするのである。
朝のさわやかなときには、仕事についてもよい智慧が生ずる。
事業や経営についても、朝おきて体操などしているときに、ハッと頭にひらめいた第一感を尊重して、それをさらに磨きをかけるようにすると、ひじょうに能率的である。朝の第一感はきわめて健康的であり、建設的である
仕事のため、自己自身の健康のためをほんとうに思うならば、朝、自然の時間に起きて、さわやかな空気と光りを活用するほうが、はるかに勝るものであることを、重ねて強調するのである。
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独りよがりを脱却する
思い通りにならないことが多い世の中ですが、自分の心の向け方や捉え方を変えると、環境が大きく変わる場合があります。
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夫と同じ職場で働いていたUさんは、認知症の母親の介護をきっかけに仕事を辞め、夫婦で実家へ戻ってきました。夫はなかなか仕事が見つからず、介護の手伝いも当てにならないため、Uさんは、一人で介護を抱え込むことになりました。夫への失望や不満が募る中で夫婦は離婚し、Uさんは事業を立ち上げました。
その後、知人の紹介で倫理法人会に入会し、1年後、富士高原研修所で、2泊3日のセミナーを受講する機会がありました。
セミナー初日、「親への思いを深める」ことをテーマとした講習がありました。実は、Uさんはかつて、父のことを嫌っていました。〈顔も見たくない、孫も抱かせたくない〉と無視し続ける中で、父は脳溢血で亡くなったのです。
生前の父への申し訳なさから、Uさんは長年、自分を責めていました。母の介護をしようと思ったのも、親不孝を続けてきた両親への悔恨からです。
セミナーに来る前にも、倫理法人会の講師から、父親との関係改善を促されたばかりでした。「亡き父へハガキを書いて仏壇に供える」という実践を100日続けたものの、自分があまりにも父について知らないこと、また、知ろうともしていなかったことに気づかされ、落ち込む中でのセミナー受講だったのです。
セミナー中じっと目を閉じていると、笑顔の父がまぶたに浮かびました。「もうええで」という父の声が聞こえたようで、〈私は許されたんだ〉と思えました。
さらに二日目、三日目と学ぶうちに、〈父は私のことを許すも許さないもなく、ずっと愛してくれていたんだ〉〈自分を許してないのは自分自身なんだ〉という思いに至ったのです。
〈これまで私は「父に喜んでもらえること」を軸に動いていた。でも、父が私に望んでいるのは「娘が幸せになること」ではないか。誰かと喜びや悲しみを共有し、支え合いながら生きていくことこそ、父が望んでいることではないか〉
そう確信したUさんは、勇気を出して、離婚した夫に会いに行きました。そして、これまでの自分勝手な思い込みやわがままな行動を率直に詫びたのです。
そこから雪解けしたかのようにわだかまりがほぐれ、夫との復縁が決まったのです。別々の人生を歩むという選択をしてから、4年目のことでした。
自分本位の行動、独りよがりの考えで自分像を決めつけていたUさん。その心の向け方が、生活全般に影響を及ぼすことにようやく気づくことができたのです。
Uさんは今、「夫婦」という、わが身を映す鏡を通じて、自己を省みる機会が増えたように感じています。「鏡の中の自分が、いつもピカピカの笑顔でいられるように、輝いて生きていきたい」とUさんは願っています。
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朝起きは繁栄の第一歩
わがままとは、どういう状態のことを指すのでしょうか。
また、人はなぜわがままになってしまうのでしょうか。
『広辞苑』によれば、わがままという言葉には、「自分の思うままにすること」「相手や周囲の事情をかえりみず、自分勝手にすること」といった意味があります。
また純粋倫理では、わがままの原因をこのように示しています。
人間が、他の動物とちがって、いろいろの不幸に出会っているのは、その元は全部、わがまま・気ままの心からです。このわがままは、何よりもまず、朝寝から始まる、と申してよいのです。(中略)「朝寝は、わがままの第一歩」で、とうとうクセとなってしまう。これがもとになって、強情をおぼえ、ズボラをおぼえ、不純な心のニゴリは、日に月に積もってくる。
(「早起き」『清き耳』丸山敏雄著)
ここでは、「目が覚める」という大自然からの「起きなさい」というメッセージを蔑ろにし、朝寝坊を繰り返していくことが、人がわがままになっていく要因であると説いています。
職場の研修でこの話を聞いたSさんは、自身を振り返ってみました。たしかに子供の頃から誰もが認める朝寝坊で、母親にもずいぶん面倒をかけてきました。職場でも、会議の日時を間違えたり、書類のミスや人との待ち合わせ時間に遅れることなどは日常茶飯事でした。Sさんの身勝手な言動が、周囲との諍いの発端になったことも一度や二度ではありません。
これまでは、その原因を「○○が悪い」「○○のせいだ」と周りのせいにしていましたが、冷静に振り返ってみると、自分に原因があることに気がついたのです。
そのことに気づいてから、研修で教えられた「目が覚めたらサッと起きる」という実践にチャレンジし始めたSさん。一カ月ほど経ったある日のこと、出勤前の身支度がとてもスムーズにいき、いつもより早く自宅を出ることができました。早く行動できると、今まで出発間際に飛び乗っていたバスや電車も余裕を持って乗り継ぐことができ、会社に着いてから、落ち着いて仕事の準備をすることができたのです。
また、書類の誤字脱字や、会議の日時を間違えるといったミスも減っていきました。さらに気持ちにゆとりが生まれたせいか、少しずつ周りに気配りができるようにもなり、家庭や職場での人間関係も徐々に良くなっていきました。
実践を始めた当初は、「朝の起き方一つで、そんなに変わるものなのか?」と半信半疑だったSさんでしたが、今ではその威力を実感し、意欲的に実践を続けています。
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経営者モーニングセミナーの会場には「朝起きは繁栄の第一歩」という標語が掲げられています。
この標語のように、ご自身の事業や家庭、人間関係のさらなる繁栄と向上のために、まずは「目が覚めたらサッと起きる」という実践に取り組んでみてはいかがでしょうか。続けることで、その威力を実感できるはずです。
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安岡正篤一日一言
親子の道/安岡正篤一日一言0812
人倫の根本が親子の道に在ることは言うまでもない。
随(したが)って子の親に対する孝心は、人類社会を維持し発達せしめる一番尊いはたらきである。
在る時は在りのすきぴに憎いこともあろう。…
無くてぞ人の恋しきは人情の機微である。
父母に死に別れて、却って切に父母の温容(おんよう)を憶(おも)い、慈音(じおん)を偲(しの)ぴ、生前の趣味や理想を考え、敬慕の情を彌(いや)増すと共に、平生(へいぜい)みずから父母に何の報(むく)ゆる所もなかったことや、今も尚(な)お父母の期待に一向添(そ)い得ぬ身の不肖をば恥(は)じ懼(おそ)れ、せめてもの心ばかりの供物を霊前に捧(ささ)げ、或は懺悔(ざんげ)の誠を致し、或は将来の発奮努力を誓う、茲(ここ)に家庭祭杷(さいし)の根本義がある。
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