まず一歩踏み出そう

プレッシャーとは、辞書によれば、「圧力、圧迫、威圧感」を意味する言葉です。仕事においてプレッシャーを感じる場面、圧力をかけられたり、圧迫感を感じる場面は多々あるでしょう。それらは一見、外的な要因に思えますが、実は、自身の内面で作り出しているものかもしれません。

〈明日の商談は失敗が許されない〉〈期日までに納品できないかもしれない〉〈顧客のクレームに対応しなければならない〉など、先回りして思いを巡らせているうちに、プレッシャーは増すばかりです。心配や不安から心に絶えず圧力がかかり、現実の苦難ともなれば、いよいよ重圧を感じるものです。

ある人が、飲食店を始めました。開業して半年が過ぎた頃、目標としていた売上の半分にも満たないことに、焦りと苛立ちが募ってきました。

「やはり立地が良くなかった。大通りに面していないから、客が来ないのだ」「アルバイトの接客態度が悪い」「自分には商売の才能がない」「運が悪い」……。

そんなことを思えば思うほど悶々として、苦しくて仕方がありません。環境のせい、人のせい、能力のせい、運のせいなど、苦難の原因を他に求めているうちに時が過ぎ、事態はさらに悪化していくばかりです。

こうした苦しい状況をどのように受け止めるかは本人次第です。目の前にある現実を受け止め、苦難の当事者であるとの自覚をしっかり持つことがその後の状況を大きく左右します。

このことについて、倫理運動の創始者・丸山敏雄は、次のように述べています。

「おしせまって来る苦難は、自分で解決するよりほかに道はない。自分にふりかかった火の粉は、自分で払いのけるより方法はない。それには、どっかと落ち着いて、真っ正面から苦難に立ち向かい、よくその本質を見きわめ、一つひとつ、正しく切り開いていくことである」(『人類の朝光』より)

苦難を払いのけるのは自分であり、切り開くのも自分自身に他なりません。まずは逃げずに現状を見つめ、今できることは何かを考えてみることです。

先の事例でいえば、心を込めて店内をきれいに清掃する、接客態度を言う前に、自らが率先して、お客様や従業員に挨拶をする、気づいたことはすぐに行動に移すなど、実践できることはたくさんあります。まずは動いてみることから、思いがけない打開策に気づくなど、新たに視界が開けてくることがあるものです。

スイスの哲学者、カール・ヒルティの著書『幸福論』に次のような一文があります。

「ひとたびペンなり鍬(くわ)なりを手にして、最初の一字を書くなりあるいは一打ちをするなりしてしまえば、事柄はすでにぐっとやさしくなっているのである」

目前の状況にしっかりと向き合い、「今できることを行なう」という小さくて大きな一歩を踏み出す時、苦難はプラスの方向へと針路を変えるのでしょう。

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