木野 親之著
『松下幸之助に学ぶ 指導者の365日』
―この時代をいかに乗り切るか―
12月17日 「経験と体験は違う」
「木野君な、経験と体験とは違うで、どう違うかわかるか」
いつものように禅問答のような質問です。
車の中でも、トイレの中でも、いつでも、どこでも質問する
のが幸之助でした。
私への愛情だったと思います。
質問に答えると、「違うな」という返事です。
「経験はだれもがしてるんや。50年生きたら、50年の経
験がある。体験は違うんや。体験は体を痛めて、のたうち
まわってつかむもんや」