『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

4月24日 「かくすれば」

かくすればかくなるものとしりながら、やむにやまれぬやまとだましひ  安政元年4月24日「獄中より※家兄伯教に上る書」

【訳】

このようなこと(※下田事件のこと)をすれば、このようになるということは知ってはいた。しかし、それでもやらねばならなかったのは私の大和魂ゆえである。

※1 この歌は実際には、安政元年(1854)4月15日、下田事件後、下田から江戸伝馬町獄へ護送される途中、泉岳寺の前を通過した時に歌ったものである。

※2 兄 杉梅太郎。字は伯教。生涯、松陰を理解し、助けた。後、民治と改名した。

※3 安政元年(1854)3月27日の夜半、松蔭が下田停泊中の米艦に乗り込んだ事件。密航とされているが、私の研究では、ペリー刺殺が主目的であった。