川口雅昭氏編 致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―
9月8日 「一身の憂楽を捨てて」
凡そ今日に生れ世禄の沢に浴する者は一身の憂楽を捨てて、国家の休戚を以て吾が休戚となすべきこと論を待たず。苟も此の志なき者に人に非ざるなり。 安
政2年7月17日「講孟劄記」
【訳】
だいたい今日に生まれて、世禄の恩恵に浴しているものは、一個人の憂いや楽しみを捨て、国家の喜び、悲しみを自分のそれとするべきであることは、いうまでもな
い。仮にも、このような志のないものは、人ではない。