『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版

『吉田松陰一日一言』

―魂を鼓舞する感奮語録―

9月24日 「天の我れを待つ」

※1姫昌の易卦、囚と作りて明かに、※2丘や春秋試ひられずして成る。古より英雄多くあらず、天の我れを待つ亦軽きに非ず。 安政2年9月7日「戯言」

【訳】

周の文王は殷の獄舎である羑里に囚われて、易の六十四卦を作った。孔子は諸侯に採用されなかったので、『春秋』を著したという。(私も今、野山獄にいるのだか
ら)天が私に期待していてくれるものは決して軽いものではない。(天の期待に応えなければいけない。)

※1 姫は周の姓、昌は文王の名。

※2 丘は孔子の名。