『吉田松陰一日一言』

川口雅昭氏編  致知出版
『吉田松陰一日一言』
―魂を鼓舞する感奮語録―

12月13日 「吾が志一たび定まりて」 

吾が志一たび定まりて、沈まず漂はざれば、其れ必ず来り助くる者あらん。而
るを況や吾れ往きて之れを求むる、其れ寧んぞ応ぜざる者あらんや。
人帰して天与す、百人固より以て千万人を得べし、而ち何ぞ難からん。  
安政5年7月11日以後「※杉蔵を送る序」

【訳】

自分の志が一旦決まって、やる気がなくなったり、迷ったりしなければ、必ず助けてくれるものが出てくる。
そうでなくても、自分からそのような同志を求めているのである。
どうして、志に感じて応じてくれないものがあろうか。ありはしない。
人が同志となり、更に、天さえも仲間となってくれる。
百人どころか、千人、万人の同志を得ることさえ可能となる。
どうして、難しいことがあろうか。ありはしない。

※長州藩の足軽 入江杉蔵。松陰の高弟。野村和作は実弟。