小さなことから拓ける道

活路はどこにあるのかという問いについて、倫理研究所の二代目理事長・丸山竹秋は、
次のように述べています。
活路は実は足もとにあるのだ。誰でも見つけやすい場所に光っているのだ。(『繁栄の法則』)
迷いを解決する道は、どこか遠くに拓けているのではない、活路は常に足もとにあると心得、日々、小さなことから変えていくトレーニングをしていきたいものです。

始まりはどんなことでも小さいものです。その小さなことを大切にしていくと、よく気づく人になっていきます。小さなことに感動し、小さなことを喜べる人は、とても幸せな人です。
小さな実践を繰り返し続けていくと、必ず自信につながっていきます。そして、信用される人、
信頼される会社になっていきます。
コツコツという言葉は、漢文の「兀兀(こつこつ)」という語からきているといわれています。「兀」という字にはもともと「動かない」という意味があり、それを重ねて「地道に働くさま。
たゆまず努め励むさま」を表わします。
コツコツと地道に積み重ねることが、大きな変化の原動力になっていくことを体得しましょう。
「小さな力が、やがて大きな力になる」という意味では、
「箸(はし)よく盤水(ばんすい)を回す」という諺(ことわざ)があります。
たらい一杯に張った水の真ん中を、細い一本の箸で根気よく回し続けると、
周りの水が回り始め、最後には、たらいの水全部が回り始めるという意味です。
つまり、たとえ小さな力でも、繰り返しやり続けていくと、
必ず大きなものを動かす力が出てくるということです。

では、その「小さなこと」とは、どのようなことでしょう。
まず、一日のスタートである朝目が覚めたら、サッと起き上がることです。
一日のスタートが爽やかであれば、仕事に追われる生活から、
仕事を追う生活に変わっていきます。精神的にも時間的にもゆとりができ、
物事が順調に進んでいきます。自然のリズムに合った生活は、
自分ではどうすることもできない癖を取り除いてくれるでしょう。
次に挨拶です。朝起きた時、食事の時、外出する時、人に会う時、別れる時、帰ってきた時、
夜休む時…と、実践の機会は常に身近にあります。明るく大きな声で、
心を込めて先手の挨拶を行ない、経営者から挨拶のお手本を示していきましょう。
こうしたことを習慣化すると、積極的な人生を送ることにつながり、
人間関係もより良くなっていきます。
さらに心がけたいのは、気づいたらすぐすることです。「気がつく」ということは、
人間の力で考えたものではなく、自然が人間に気づかせてくれる叡知なのです。
気づいた時、サッと行動に移すこと。それが成功の条件であり、
そのチャンスはいつも目の前にあるということなのです。
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小さな事を大切にし、積み重ねます。